米国株セクターローテーション
2020年は新型コロナウィルスのパンデミックにより世界中がパニック状態となり、経済に大ダメージを与えた衝撃的な年になってしまいました。
ギリギリのところで経済は動いていることから「世界大恐慌」とまではなっておりませんが、この状況が長引けばさすがにまずい状況になります。
そのため2020~2021年は「資本主義社会のおわりのはじまり」となるかの瀬戸際の年になりそうです。
そんな中でも米国経済は底堅さを見せていますが、ここのところ異変がみられます。
それがセクターローテーションです。
これまで堅調に上昇していたハイテクセクターが、ここのところ陰りを見せ始め、エネルギーセクター 金融セクターなどコロナ禍で出遅れていたセクターにお金が流れ始めています。
コロナ前より「ハイテクセクターは暴落します」というフレーズが話題になり、その度にハイテク株へ集中投資している投資家が反発するというやりとりを見ていて、私は蚊帳の外で見ていたわけですが、これが現実となってきました。
セクターローテーションは過去何度も行われてきたこともあり、投資を長く続けてきた人は今までその光景を見てきたため、今回も警鐘を鳴らしてきたのでしょう。
どの時代も流行の株というものがあり、その度にバブルがはじけてきました。
そして流行りの株のセクターはもはやダメだと、流行おくれだといわれてきた株やセクターに再びお金が流れる。
人間の心理を学べばこのような構図になるのは目に見えているのですが、投資家も年々若い世代にローテーションしていきますから、過去のことを知らない人が増えてきます。
そして流行りの株やセクターに飛びつき、●●株は絶対暴落しないと同じ過ちを繰り返すのです。
ハイテク株おわりのはじまり??
そして今回「ハイテク株のおわりのはじまり」か??といわんばかりの、セクターローテションを見せているわけですが、ハイテク株の終焉を迎えようとしているようでしょうか?
私の考えとしてはハイテク株はコロナ禍でも確かに上昇をしていますが、2000年のドットコムバブルとは違い、市場は冷静さがあるのではないかと思っています。
ドットコムバブルの時はハイテク株ならなんでも株価が上昇をしていた異常事態でした。
しかしコロナ禍では一時的にクラウド株が急激な上昇を見せたものの、急落をして平均値に回帰していることから、バブルが膨らむ前にしぼんだといった感じです。
そのためハイテクセクターとしても、そんなに異常な上昇をしているわけではありませんので、終焉を迎えるような大暴落とはいかないでしょう。
しかし他のセクターに比べるとやはり高い位置を推移していることから、徐々に下落し標準的な値まで戻っていくのではないかと考えています。
QQQのチャートで見てみよう
上記はハイテクセクターQQQの週足のチャートです。
青い線は100日移動平均です。
コロナ禍でも順調に上昇をしていますが、ここ最近は290ドルあたりで揉みあっており勢いはなくなってきているようです。
そしてここからセクターローテーションにより下がるとすれば100日移動平均値まで下がることは予想されます。
何故かというと過去何度もこの100日移動平均値をターゲットにして下げているからです。
そしてここから下がる可能性を示しているものがRSIです。
RSIは黄色いラインでも示されているようにダブルトップを形成し、しかも右側の山が左側の山より低い位置にあり、ダウントレードの傾向となっています。
これが週足のチャートで見られているということは、中期的に下落傾向にあるということです。
そのため下げるとしたら現在の位置から-27%ほど下落するということになります
まとめ
私の意見は上記のように下落する可能性は十分あると思いますが、セクターローテーションは永遠と続くあるわけではありませんし、近代文明においてハイテク技術はなくてはならず、今後ハイテク=バリュー株への時代となっていくのではないかと思います。
つまりハイテクセクターは「おわりのはじまり」ではないと思っています。
ですが、いづれはハイテクに変わる新しい分野が到来するだろうと思っておりますので、そうなっても好調な株に投資し続けて定期的に循環させてくれるS&P500へ分散投資しておくのがベターなのではないかと思っています。
※投資は常識の範囲内で自己責任でお願いします。
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